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【Web3.0体験記①】メタバースへダイブ!実際に体験して感じた「今と未来」

【Web3.0体験記①】メタバースへダイブ!実際に体験して感じた「今と未来」

実際にメタバースのワールドを訪れてみた

多くのワールドの中から、今回私が選んだ訪問先は次の2つのワールドです。

・バーチャル渋谷

・NINJAメタバライブ(イベント)

それぞれのワールドについてご紹介していきます。

渋谷区公認バーチャル渋谷

バーチャル渋谷はKDDI株式会社・渋谷区観光協会・渋谷未来デザインが共同で立ち上げた、「渋谷5Gエンターテイメントプロジェクト」が作り上げたワールドです。

実際のリアルな渋谷の街は、イベント開催時などに観光客があまりにも多く集まりすぎてしまい、景観や安全が損なわれたり、地域住民に負荷が掛かってしまう『オーバーツーリズム』等、多くの問題を抱えています。

「バーチャル渋谷」は、そんな渋谷区が実際に抱える社会的な課題を解決するためのDX実証実験の場として作られました。

このワールドではこれまでにも様々なイベントが開催されており、音楽ライブやトークショー、サッカーAFCアジア予選のパブリックビューイングイベント等も行われています。

最初にワールドを訪れて感じたのは、街の再現性が非常に高いという事でした。

そのため、本当に渋谷の街中に立っているかのような臨場感を得られます。

スクランブル交差点前にそびえ立つQFRONT(キューフロント)の迫力は現実そのもので、周辺ビルの看板等も忠実に再現されており、渋谷駅に向かう動線も実際の街を歩いた時と感覚が似ています。

現実世界にある物理的なデータをデジタル空間に再現する『デジタルツイン』という技術がありますが、「バーチャル渋谷」はその技術力が非常に高いと感じました。

デジタルツイン
出典:宙畑

しかし、現時点ではまだ行動できる範囲は駅前のごく一部だけで、100m四方ほどしか無く、建物内に入ることもできないため、メタバース体験としてはやや物足りなさがありました。

ただし、この点も含めて短期的な目線でこのワールドを評価せず、実際に体験してみた上で、長期的な目線でどのようなサービスや価値を生み出せるのかについて、この中でビジネスを展開するという観点に立って思考することが大切でしょう。

「渋谷5Gエンターテイメントプロジェクト」の様に自治体と企業が手を組み、テクノロジーを通して『まちのDX』を進めていくモデルケースが成功すれば、渋谷に限らず日本全国の魅力を世界に発信する礎になり、新たなビジネスが生まれることが期待されます。

バーチャル渋谷内「スクランブル交差点」にて筆者スクリーンショット
バーチャル渋谷内「スクランブル交差点」にて筆者スクリーンショット

スクランブル交差点前:建物の圧迫感や歩く距離感など、現実世界にかなり近く再現されていました。これで実際に入店して買い物ができれば、利用価値は高まります。

バーチャル渋谷内「ハチ公前」にて筆者スクリーンショット
バーチャル渋谷内「ハチ公前」にて筆者スクリーンショット

ハチ公前の広場やモニュメントも忠実に再現されていました。

この日は私の他にはほとんど人がいませんでしたが、もっとたくさんの人が訪れるようになったら、メタバース内のハチ公前で待ち合わせをする人がいるかもしれません。

バーチャル渋谷内「バーチャル原宿入り口」にて筆者スクリーンショット
バーチャル渋谷内「バーチャル原宿入り口」にて筆者スクリーンショット

バーチャル渋谷から、バーチャル原宿への移動も可能です。

現在は限られた空間のみですが、いつか全世界が繋がりオープンワールドのように自由に行き来できる日が来るかと思うと、今から楽しみでなりません。

NINJAメタバライブ!

ワールド「NINJAメタバライブ!」は、『音楽クリエイターが楽しく報われていく場を作りたい』という想いから、個人コミュニティが立ち上げたメタバース上で音楽イベントを行う場です。

イベントへの参加自体は無料ですが、ライヴ映像のアーカイブはNFTで販売されるなど、メタバースとブロックチェーン技術を掛け合わせた取り組みとしても注目に値します。

2022年1月16日に開催された第4回目のライブでは、スペシャルゲストとして三木道山さんが生出演され、2,000人近い参加者が集まりました。

クラスター第四回メタバライブ!にて筆者スクリーンショット(アバター)
クラスター第四回メタバライブ!にて筆者スクリーンショット(アバター)

会場はかなり本格的で、巨大スクリーンが様々な場所に設置され光の演出もあり、臨場感と迫力が感じられます。

音に関しても、ステージとの距離と位置に応じて雰囲気が変わるように設計されており、VRゴーグルを装着して参加すればさらに没入感を得られそうです。

ちなみにこの日は、うさ耳の女の子アバターで参加してみました。

そう考えると、周りの人の本当の性別などアバターからではまるで分からないですね。

しかしそれも、世界をボーダレスにするメタバースの特徴と言えるかもしれません。

現実世界とは異なりメタバースの世界ではライブ中であっても好きに移動することが可能です。そのため、いつでも好きな場所から好きな角度で自由にライヴを楽しめます。

参加者はチャットでのテキストコミュニケーションだけではなく、アバターを操作して拍手やジャンプなど様々なアクションをとれるため、一方通行ではなく出演者や会場の人と相互にコミュニケーションを取りながらライヴを楽しむことが可能です。

クラスター第四回メタバライブ!にて筆者スクリーンショット(会場)
クラスター第四回メタバライブ!にて筆者スクリーンショット(会場)

参加していて気になった点としては、PCへの負荷が大きいためか、イベントの参加中は動作が不安定になる場面がいくつかありました。

こちらに関しては、今後対処すべきインフラ環境や運営の課題なのかもしれません。

しかし、課題はあったものの、個人コミュニティがこれだけ迫力ある舞台を制作して、実際に人を集めてイベントを開催できている様子を見ると、リアル社会のビジネスとはまた違った大きな可能性を感じました。

コロナ禍でイベントの中止が相次いでいますが、メタバース内であれば感染状況を気にせず、ライブを始めとしたアーティストの表現の場が確保できるでしょう。

当時のライヴの映像はNFTマーケットプレイスにてデジタル販売されていました、マネタイズポイントを考えればビジネスとしてもうまく活用できそうです。

メタバースへの没入感を高めるVRヘッドセット 

メタバースの世界観を楽しむには、プラットフォームだけでなくデバイスの役割も重要です。

中でも、ダイレクトな視覚情報が得られるVRヘッドセットは、より没入感を高めるには必須のアイテムとあって、莫大な市場機会を狙い各社がこぞって開発を進めています。

2022年2月現在、市場で最も高いシェアを占めているのが、Metaの子会社であるフェイスブック・テクノロジーズが開発した「Oculus Quest 2」です。

Meta Quest 2
出典:Amazon

実際に家電大型量販店を訪れたところ、売り場には購入を検討をしている人や興味を示している人が絶え間なく訪れており、消費者の関心と需要が徐々に高まっていることが感じ取れました。

筆者も実際にゴーグルを装着してみたところ、映像が綺麗で音に関しても音圧があり、想像以上の没入感に驚きました。

先ほどご紹介したメタバースの音楽ライヴを楽しむ時に装着すれば、更に楽しむことができそうです。

しかし、ゴーグルの重量が503gあるためフロント側に引っ張られる感覚がある点と、実際に頭を動かすと装着部分がズレやすい点が気になりました。

また、ローグレードの128GBモデルでも約40,000円と高額なため、一般消費者層が手に取るのはまだ少し先になるかもしれません。

2022年以降、多くの企業がVRヘッドセットを始め、メタバースを体感できるデバイスの発売を発表しており、改良版の発売が期待されます。

メタバース市場は、メタバース内での新たなビジネスチャンスの拡大に加え、プラットフォームやアプリケーションの開発等、デバイス分野でも多くのビジネスチャンスを生み出しているのでしょう。

VRヘッドセット店頭の模様

年末年始とコロナ需要でOculus Quest 2の128GBモデル(実売価格約40,000円)は品薄状態。実売価格50,000円程度の256GBモデルは在庫がある状態でしたが、一般消費者には手が届きにくい価格帯ですね。

VRヘッドセット使用例

グラフィックは綺麗で動きは滑らかでしたが、本体重量が503gもあるため、少し頭が重く感じられます。また、人によってはVR酔い問題もあるようで、現状では長時間の利用は厳しいように感じられました。

体験を通して感じられたメタバースの「今と未来」

今回メタバースの体験を通して感じられたポイントは以下の通りです。

・土台はあるが参加者はまだ少数

・一時的なブームではなく着実性がある

・日本のカルチャーとメタバースは相性が良い

近年のメタバースブームに対して、現状一般層には普及しているとはいえない状況だと感じられました。

原因としてはメタバースは動作処理の負荷が大きく、ある程度のスペックがある端末と通信環境が必要であることに加えて、VR等のデバイス面においても機能面と価格が一般層に浸透するレベルにまでは至っていないからです。

メタバースを利用している層も、現状はイノベーターやアーリーアダプター層の色合いが強く、世界には独特の雰囲気があり、一般層のユーザーが参加しづらい状況にあります。

イノベーター理論

しかし、これらの課題は短期的な目線からの評価であり、中長期的に見ればやはりメタバースの世界は大きな可能性を秘めているのではないでしょうか。

なぜならメタバースが目指す世界はデジタルで表現できる、シームレスで自由な世界だからです。

更に、日本の独創的なアニメやゲームなどのオタクカルチャーは、メタバースのコンテンツと相性が良いでしょう。

現在、世界的に人気があるメタバースのプラットフォームは、ゲームから派生した物が多く、まさに日本が得意としている市場です。

それは、「あつ森」「ポケモン」を始めとした、世界的にヒットしたコンテンツが証明しています。

日本企業に必要な事は、未来を見据えて実際にメタバースの世界に触れた上で、各企業の強みを生かしてメタバースでのビジネスを作り上げていくことです。

また、実際にビジネスを動かしながら、技術の発展に併せて改善と適応を続けることです。

今後メタバースがさらに普及するにはWeb3.0における、ブロックチェーン技術の活用は必須になります。

メタバースの現状は、GAFAMを始めとする一部の企業が開発したプラットフォーム上での独占的な世界のみですが、メタバースがもたらす未来はさらに自由で透明性がある「中央集権から個の時代へ」の進化です。

ぜひあなたも実際にメタバースの世界を体験し、メタバースがもたらす市場のどこにビジネスチャンスがあるのか感じ取ってみて下さい。

その先に、新たな企業価値の創造とDXが切り拓く未来社会が広がっているのではないでしょうか。

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この記事の執筆者

金融系DXライター

志藤たつみ

経理歴15年、金融系DXライター。 現東証プライム企業での経理や起業を経て、 現在はSI系中小企業の現役経理財務部長として従事。 その傍ら金融やバックオフィスに関するを記事中心に執筆。 趣味は近所の散歩とパン屋めぐり。

金融系DXライター

志藤たつみ

経理歴15年、金融系DXライター。 現東証プライム企業での経理や起業を経て、 現在はSI系中小企業の現役経理財務部長として従事。 その傍ら金融やバックオフィスに関するを記事中心に執筆。 趣味は近所の散歩とパン屋めぐり。

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