「自社は大丈夫か」に備えるDXportal® Trust&Earthを開発

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取引先や利用者の情報が漏れたというニュースを見るたびに、うちの会社は大丈夫だろうか、と思ったことはないでしょうか。名の知れたサービスでも不正アクセスの公表が続くと、何から確認すればよいのか分からないまま、不安だけが膨らみます。

DX(デジタルトランスフォーメーション)を進めて業務がデータとデジタルの仕組みに乗るほど、自社が使うサービスや公開しているWEBサイトの状況を知っておくことが大切になります。

このたびDXportal®では、危険を知っておくことが転ばぬ先の杖になると考え、そのための入口として、『DXportal® Trust』と『DXportal® Earth』を開発・提供することにしました。

『DXportal® Trust』は、公開情報から見たWEBサイトの信頼性の格付けと、自社サイトの外から確認できる設定の診断を担います。『DXportal® Earth』は、取得できた公開データから、世界と日本の障害・攻撃・災害を知る入口です。

本記事では、当社が開発した2つのサービスを紹介する形で、開発の背景とできること、無料で試せる範囲を解説します。

【本記事の要点】

  • 名の知れたサービスでも不正アクセスの公表が相次ぎ、公的機関も日頃の対策を呼びかけている
  • 危険を知っておくことが、確認の入口と備えの第一歩になる
  • 『DXportal® Trust』は、公開情報でWEBサイトの信頼性を格付けし、所有者確認のうえで自社サイトを診断する
  • 『DXportal® Earth』は、世界と日本の障害・攻撃・災害を地球儀で見られ、基本表示は登録なしで使える

名の知れたサービスでも相次ぐ、不正アクセスの公表

複数のオンラインサービスの公表を、担当者が公式発表で確認する流れを示した図

2026年10月26日時点で、報道で目にしたセキュリティ事案について、運営企業が自社サイトで公表した内容と公的機関の呼びかけを確認します。

公式発表で確認できる4つの事案

日本で広く使われている次の4つのサービスでは、運営企業が公式サイトで不正アクセスなどを公表しています。表には、運営企業とサービス名、公式発表の標題、DXportal®の解説記事を載せました。被害の内容は、各社の発表をご覧ください。

運営企業サービス公式発表の標題DXportal®の解説記事
タイムズモビリティ株式会社タイムズカー「タイムズカーWebシステム」への不正アクセスによる個人情報漏えいに関するご報告と今後の対応について(第5報)タイムズカーに不正アクセス、個人情報約660万件が漏えい|対象者が今すぐ確認すべきこと
佐川急便株式会社お荷物問い合わせサービス「お荷物問い合わせサービス」の再開および個人情報の流出に関する調査状況について(第5報)佐川急便で最大5,323万件の情報流出の可能性|対策と確認事項
楽天モバイル株式会社楽天ドライブ「楽天ドライブ」における不正アクセスの発生について楽天ドライブに不正アクセス|1万5,382アカウントの保存データが閲覧される
GMOインターネット株式会社お名前.com デスクトップクラウド「お名前.com デスクトップクラウド」被害拡大の防止のためのお客様へのお願い(第5報)お名前.comデスクトップクラウドで不正取引の報告|いますぐ行うべき利用者の確認事項

PHPの重大な脆弱性:WordPressなどの土台になるプログラミング言語

PHPは、WordPressをはじめ、多くのWEBサイトやシステムの内部で動いているプログラミング言語です。IPAの『PHPの脆弱性対策について(CVE-2026-109618、CVE-2026-109619:PHP2shell)』によると、このPHPに2件の脆弱性が報告されました。悪用されると、外部の第三者が任意のプログラムを実行できるおそれがあるのです。

IPAが示す修正版は、8.2.35、8.3.36、8.4.27、8.5.12の4つです。自社のサイトやシステムがPHPを使っているかどうかは、製品の開発元やサービスの提供元への確認が前提になります。

なお、DXportal®では、サイト運営者が確認することを次の2本の記事で整理しています。

公的機関も、相次ぐ事案への注意を呼びかけている

IPA(独立行政法人情報処理推進機構)は、『自分の個人情報等が漏えいした際の「対処」と「日頃の対策」』で、国内の幅広いサービスで、不正アクセスの被害による情報漏えい事案の公表が相次いでいると述べました。

内閣官房の国家サイバー統括室も、『不正アクセスによる漏えい等の事案を踏まえた各機関による注意喚起等について』で、不正アクセスによる個人情報等の漏えい事案が、幅広い分野の事業者・団体等で相次いで発生していると整理しています。

つまり、「相次いでいる」という実感は、特定の企業だけの話ではなく、公的機関も認める状況です。自社が使うサービスについて、公表済みの内容がないかは、運営企業の公式発表で確認できます。ただし、公表がないことは、そのまま安全を意味するわけではありません。確認先を持つことは、自社の担当者が今日から始められる備えです。

これらの公表を受け、当社は、自社サイトが外からどう見えているかを確かめる入口と、世界や日本で何が起きているかを知る入口を用意しました。前者が『DXportal® Trust』、後者が『DXportal® Earth』です。

出典・参照:

危険を知っておくことが、備えの第一歩になる

「自社は大丈夫か」という不安を、公表、自社サイト、日頃の対策の3つの確認項目へ整理した図

不安を、備えへ変えるために、当社が大切にした考え方を説明します。

「自社は大丈夫か」という不安の一因は、確認先が分からないことにある

報道が伝えるのは他社の事案で、自社に当てはまるかどうかは自分で確かめる必要があります。ニュースを見るたびに「うちは大丈夫か」と思っても、何から確かめればよいのか、すぐには思い浮かばないのではないでしょうか。

当社は、同じように感じる企業の担当者は多いと考えました。確認する場所が決まっていれば、不安は「確認する項目」として整理しやすくなります。そのために、まず知っておくことが転ばぬ先の杖になる、というのが当社の考え方です。

知ってから、日頃の対策につなげる

IPAは、日頃の対策として、次の4点を挙げています。

  • パスワードは長く複雑にし、使い回さない
  • 多要素認証やパスキー(パスワードの代わりに端末で本人確認する仕組み)を設定する
  • フィッシングなどの偽メールに注意する
  • 情報の登録は必要最小限にする

これらは、個人が自分の情報を守る行動として示されたものですが、社内で使うクラウドサービスや業務用アカウントを見直すときの出発点にもなります。

ただし、対策を始めるには、自社がどのサービスを使い、外から見るとどんな状態なのかを知っておく必要があります。知る手段を日常の画面に置いておけば、次の行動を選びやすくなるのです。

出典・参照:

『DXportal® Trust』でできること

DXportal Trustのトップページ。「情報の信頼性を、公開情報から格付けする。」の見出しの下に、情報信頼性の格付け、セキュリティ診断、企業診断の3つのサービスが並んでいる

『DXportal® Trust』は、当社が運営する、情報信頼性の格付けとセキュリティ診断のサービスです。公開情報を使う格付けと、所有者確認をした自社サイトの診断を、分けて提供しています。

公開情報から、WEBサイトの情報信頼性を格付けする

『DXportal® Trust』は、WEBサイトの情報信頼性を、公開情報の判断材料から評価し、SS〜Dの6段階で格付けします。情報信頼性とは、掲載されている情報を信頼できるかを、運営者や出典などの面から見る評価です。

格付けは公開情報にもとづく判断材料で、掲載内容の正確性や、運営企業全体の信用を保証するものではありません。評価に使う判断材料は、次のとおりです。

  • 運営者の明示
  • 出典
  • 透明性
  • HTTPS
  • 更新頻度
  • 第三者評価

格付けには根拠が添えられ、閲覧は会員限定です。取引先や調べものの途中で見つけたWEBサイトを、感覚でなく、公開情報の判断材料で確かめられます。

出典・参照:

自社サイトを、所有者確認と同意のうえで診断する

自社サイトの診断『DXカルテ』は、次の流れで進みます。

段階内容
1. 所有者確認サイトを管理する担当者が、DNS(ドメイン名とサーバーを結びつける設定)、メタタグ(ページに埋め込む確認用の情報)、ファイルによる方法で、所有者であることを確認する
2. 同意明示的に同意した自社サイトだけが対象になる
3. 診断通信の暗号化(HTTPS)やメールの設定など、外部から確認できる項目を見る

診断の結果は、本人にだけ表示され、公開されません。自社のサイトが外からどう見えているかを、自社の担当者が先に知る手段になります。

出典・参照:

第三者サイトの脆弱性は公開しない

当社は、診断を所有者確認と同意が得られた自社サイトに限っています。第三者のサーバーやデータベースへの許可のない探索や攻撃は行わず、第三者サイトの脆弱性は公開も格付けもしません。

また、公開する格付けは情報の信頼性に関するものです。格付けの誤りの指摘や訂正のご依頼は、訂正窓口で受け付けています。

出典・参照:

『DXportal® Earth』で、世界と日本の危険を地球儀で確かめる

DXportal Earthの画面。今日の安全度などの指標の下に、障害や攻撃の位置を示す地球儀が表示されている

『DXportal® Earth』は、『DXportal® Trust』の機能の1つです。クラウドやサーバーの障害と復旧、攻撃の活動、セキュリティのニュースを、地球儀の上で一目で確かめられます。基本表示は、会員登録をしなくても見られます。

当社は、パソコンのデスクトップに表示したままにして、セキュリティだけでなく地震なども含めた世界の危険を、常に目に入る形で知らせる使い方を想定して作りました。

障害・攻撃・災害・ニュースを見られる

「いま起きていること」の一覧と、表示の種類を切り替えるボタン、アジアを中心にした地球儀

画面の表示は、種類ごとに切り替えられます。見られる内容は、次のとおりです。

表示の種類見られる内容
障害・攻撃AI・クラウド・サーバーの障害と復旧、国別の攻撃の活動、実際に悪用されている脆弱性(米国のサイバーセキュリティ機関CISAが公開する一覧)
ニュース国内外のセキュリティニュースの見出し
災害・通信日本の地震・警報・噴火、携帯電話各社の通信障害の情報、世界の通信障害

日本の地震や気象警報は気象庁の防災情報、世界の通信障害はCloudflare Radarなど、公開されているデータが情報源です。「いま起きていること」の欄は、30秒ごとに更新されます。

出典・参照:

地球儀の読み方

日本周辺を拡大した地球儀。地震、警報、携帯電話の通信障害などの印と、障害・攻撃、注意、正常、ニュースの凡例が表示されている

地球儀の赤い輪は、取得できたデータにもとづく、障害や攻撃の活動の位置を示します。国別の攻撃の活動や、見出しから推定したニュースの位置も含まれ、攻撃者や被害先を確定して示すものではありません。読み方の特徴は、次のとおりです。

表示読み方
攻撃の活動(国別)その国に置かれた「攻撃の道具」(マルウェアを操る指令サーバー、大量の通信で相手のサービスを止めるDDoS攻撃の発信元)がどれだけ動いているかを、国ごとに集計して「高」「中」「低」で示す
ニュースの位置見出しに含まれる国名や企業名から推定した代表的な位置
取得できなかった情報「不明」と表示

地球儀は、いま世界で何が起きているかを広く見渡すための表示です。赤い輪や「いま起きていること」の欄に、自社が使っているクラウドサービスや通信会社の名前、拠点のある地域が出ていないかを見ると、確認する対象を絞れます。

名前や地域が出ていた場合は、そのサービスの運営会社が出している公式発表を開き、自社の業務への影響を確かめます。名前や地域が出ていない場合も、自社が使っているサービスの状況は、運営会社の公式発表で確認するのが基本です。

出典・参照:

ライブ表示で、会議室のモニターに出し続けられる

デスクのモニターにDXportal EarthのLIVE画面を表示した様子。中央に地球儀、右側に「いま起きていること」の一覧が並んでいる
PCモニタにDXportal® Earthのライブ表示を出力した場面(編集部にて撮影)

『DXportal® Earth』の通常の画面には、地球儀のほかに、クラウドサービスなどの障害や復旧、セキュリティニュースを並べた「いま起きていること」の欄や、国別の攻撃の活動、日本の災害・通信の情報が表示されます。

毎日の確認には、地球儀と速報だけを大きく映す「ライブ表示」が便利です。ページ上部のボタンから開くと、開いたままでも情報が自動で更新されるため、会議室の大型モニターや、デスクのサブディスプレイに出し続けられます。

会議の前に目に入る場所に置いておけば、担当者だけでなく、経営者や他部署のメンバーも、世界の動きを同じ画面で見られます。

出典・参照:

無料で試せる範囲と、今日からできる確認

DXportal Trustの料金プランのページ。Free、Standard、Professional、Enterpriseの4つのプランと、機能の比較表が表示されている

2つのサービスは、無料の入口から始められます。

無料で使える範囲

無料で使える範囲は、次のとおりです。

機能無料で使える範囲
『DXportal® Earth』基本表示(登録なしで閲覧)
格付けの閲覧公開中の格付けと、会員向けの格付け(月20サイトまで)
DXカルテ(自社サイトの診断)無料会員登録から最初の1カ月は、1つのサイトを月1回診断できる。1カ月を過ぎると、無料プランでは診断できるサイトが0になる

無料プラン(Free)に利用料金はかかりません。2026年10月26日現在、有料のプランは準備中です。無料プランで使える範囲は正式な提供開始までに変わることがあります。

出典・参照:

今日からできる3つの確認

今日からできる確認は、次の3つです。

  1. 『DXportal® Earth』を開き、「いま起きていること」の欄に、自社が使っているサービスの名前がないかを見る。あれば、公式発表で内容を確かめる
  2. 『DXportal® Trust』に無料で会員登録し、取引先や調べもので見つけたWEBサイトの格付けと根拠を見る
  3. 自社サイトの所有者確認をして、DXカルテで、通信の暗号化やメールの設定など、外から見える状態を確かめる

1つ目は、登録がなくても始められます。2つ目と3つ目は、無料会員登録から先の機能です。

まとめ:世界の危険と自社サイトの状態を知れば、不安を確認する項目に整理できる

世界や日本で起きている障害・攻撃・災害と、自社サイトの外から見える状態を知っておけば、「自社は大丈夫か」という不安を、確認する項目に整理しやすくなります。確認する項目とは、自社が使っているサービスの公式発表と、自社サイトの外から見える設定です。

名の知れたサービスでも不正アクセスの公表が相次ぎ、IPAや国家サイバー統括室も、この状況を伝え続けているなか、報道を見るたびに不安になるだけで終わらせず、何を確認するかを決めておくことは貴社を守る備えの第一歩です。

DXportal®は、その入口として公開情報からWEBサイトの信頼性を確かめ、自社サイトの外から見える設定を診断する『DXportal® Trust』と、世界と日本の危険を地球儀で見渡す『DXportal® Earth』を、無料で試せる形で提供することにしました。

まずは、『DXportal® Earth』の地球儀を開き、いま世界と日本で何が起きているかを眺めるところから、始めてみてはいかがでしょうか。

DXportal®編集部

執筆者

DXportal®運営チーム

DXportal®編集部

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