【凸版印刷のDX推進事例】印刷業界をDX推進で斜陽産業から引き上げる!

経済産業省と東京証券取引所が選定する「DX(デジタルトランスフォーメーション/以下:DX)銘柄」に選ばれた凸版印刷株式会社(本社:東京都文京区/以下:凸版印刷)。

日本企業の戦略的IT利活用促進に向けて、ビジネスモデル等の抜本的改革を目指し積極的にDXに取り組む企業が選定されるDX銘柄に、一般には斜陽産業と考えられている印刷業界の企業が選ばれるのは異例です。

しかも、凸版印刷は2020年、2021年と2年連続で選定されており、日本の印刷業界において異彩を放つ存在と言えます。

そんな凸版印刷のDXへの取り組みとはどのようなものなのでしょう。

今回は、印刷業界のDX推進を考える重要な事例として、凸版印刷のDX推進策について解説いたします。

凸版印刷のDX推進事例

デジタル技術の発展および普及とともに、紙媒体の需要は著しく低下しています。

書籍や漫画、パンフレットや説明書など様々なものが、紙からデジタルに移行しており、『印刷屋』という狭い枠の中だけで印刷会社が存続していくことは困難です。

時代の流れの中で変化を求められることは至極当然のことですが、印刷業界は今まさに、待ったなしの変革が求められています。

現代社会において、企業が生き残り、さらに発展していくために重要な施策が「新たな価値を創出する」DXです。

しかし、企業がこれからの未来で生き残っていくために行うDX推進に画一的な答えはありません

業界によって、また企業によっても必要な施策は変わってくるでしょう。

また、それは時代とともにこれからも変化し続けていきます。

凸版印刷はこうした時代の変化を真摯に受け止め、ビジネスモデルそのものをDXによって変革しようとしています。

中期経営計画において企業が目指す姿を『Digital & Sustainable Transformation』と表した凸版印刷は、その目標に向けてDX推進に関するコンセプト、そして様々な施策を発表しました。

ここでは、中でも代表的なものをピックアップします。

Erhoeht-XTM(エルヘートクロス)

凸版印刷が全社をあげ、社会や企業のデジタル革新を支援するとともに、同社自体のデジタル変革を推進するコンセプトが「Erhoeht-XTM(エルヘートクロス)」です。

先進のデジタルテクノロジーと高度なオペレーションノウハウを掛け合わせ、データ活用を基軸としたハイブリットDX事業の展開を目指し、凸版印刷のデジタル変革を推進するコンセプトを掲げて、凸版印刷は時代の要請に答え「社会の持続可能な未来」への貢献を目指しています。

このように、「DX推進によって何を実現したいのか?」という目的が明確化され、かつ全社的に共有されていることは、DX推進の成否を分ける非常に重要なポイントです。

凸版印刷は、外部にもわかりやすい形で自社のコンセプトを練り上げており、この姿勢は印刷業界に限らず、DX推進を目指す全ての企業が参考にするべきでしょう。

Erhoeht-XTMを掲げる凸版印刷は、具体的にどのようなDX施策を行っているのでしょうか。

デジタルプリントソリューション

凸版印刷の取り組みの1つが、既存の『印刷屋』としての業務の徹底的な見直しです。

紙媒体の需要が減少しているといっても、すぐにすべてが無くなるわけではありません。

そこで凸版印刷は、減少したとは言え残り続ける印刷業務を、デジタルプリントソリューションの導入によって効率化しました。

「デジタルプリント」とはこれまでのような製版を使わず、データをそのまま印刷物として出力できるサービスの事です。

これにより、製版コストが不要になるため、発注企業としてはより安価、かつ小ロット&バリアブル(可変)で印刷することができるようになります。

凸版印刷が打ち出した「『必要なものを、必要な時に、必要な分だけ』顧客に提供する印刷会社」というキャッチフレーズは、デジタル技術の活用によってユーザビリティを高め、これまでにない顧客体験を創造するという点で、まさにDXの考え方が凝縮された意志の現れです。

印刷業界の大手でありながら社名にあぐらをかかず、常に顧客にとってより良いサービスを提供しようと模索する姿勢が根底にあるからこそ、凸版印刷のDX推進は日本の印刷業界における最先端に位置していると考えられます。

トッパンセキュアアクティベートサービス

出典:凸版印刷トッパンセキュアアクティベートサービス公式サイト

IoT(Internet of Things:モノのインターネット)デバイスとIoTプラットフォーム(クラウド)間で正しい通信を確立し、不正アクセスやハッキングを防止するセキュリティサービスが「トッパンセキュアアクティベートサービス」です。

長年にわたるICカード(ICチップ)への取り組みで培ったセキュリティノウハウを存分に活かし、デジタル社会で求められるデータ保護のサービスを提供しています。

自社の顧客データを守るだけでなく、凸版印刷ではその技術を他社に提供することで、新たなビジネスを生み出しました。

IoTデバイスは今後のデジタル社会において、飛躍的に増加すると予想されている技術です。

凸版印刷は、この技術の発展と普及に関わることでデジタル社会の強靭な基盤を支える企業として貢献を目指すという、強固なメッセージを発しています。

NAVINECTクラウド

元々は自社の製造拠点をデジタル化するために開発した製造アプリケーションでしたが、それをサービス化してローンチしたものが「NAVINECTクラウド」です。

「NAVINECTクラウド」は、印刷の流通に関する膨大な情報を統合・管理・活用し、流通の問題を解決するDX推進補助をクラウド上で提供するサービスであり、多くの印刷関連企業に導入されています。

NAVINECTクラウドの5つの機能

  • 生産点検
  • 見える化
  • 在庫管理
  • 帳簿管理
  • トレーサビリティー(生産履歴の追跡)

>>次ページ/【凸版印刷がDX推進で重視するのは『人材力』】

SNSシェア

この記事の執筆者

DXportal®運営チーム

DXportal®編集部

DXportal®の企画・運営を担当。デジタルトランスフォーメーション(DX)について企業経営者・DX推進担当の方々が読みたくなるような記事を日々更新中です。掲載希望の方は遠慮なくお問い合わせください。掲載希望・その他お問い合わせも随時受付中。

DXportal®運営チーム

DXportal®編集部

DXportal®の企画・運営を担当。デジタルトランスフォーメーション(DX)について企業経営者・DX推進担当の方々が読みたくなるような記事を日々更新中です。掲載希望の方は遠慮なくお問い合わせください。掲載希望・その他お問い合わせも随時受付中。

前後の記事

全ての記事を見る

カテゴリーから記事を探す

DX市場動向の無料資料請求はこちら