【NETFLIX】エンタメで世界を1つに!4つのDXが起こす革命【DX企業解剖①】 - DXportal

【NETFLIX】エンタメで世界を1つに!4つのDXが起こす革命【DX企業解剖①】

【NETFLIX】エンタメで世界を1つに!4つのDXが起こす革命【DX企業解剖①】

DX(デジタルトランスフォーメーション/以下:DX)という言葉の認知度が高まって来たものの、一過性のブームのように捉えられてしまっている日本。残念ながら、多くの企業ではDXをどのように捉え、推進していけばいいのかすら理解されておらず、「DX推進」はお題目になっているのが日本社会全体の現状です。社会全体でDX化を成し遂げるためには、DXについての理解を深めることが不可欠です。

そこで本シリーズでは、DX推進を成功させデジタル企業として活躍する国内外の企業にスポットをあて、その歴史と共にDXの歩みを読み解いていきます。

『イカゲーム』や『梨泰院クラス』、『全裸監督』といったオリジナルコンテンツが人気を博し、日本でも大人気のNetflix。

日本のVOD(ビデオオンデマンド/以下:VOD)の中では、NetflixよりもAmazonプライムの方が圧倒的シェアを誇っているものの、世界的には2億2千万人を超える登録者を持ち(2022年2月現在)、デジタルコンテンツプラットフォームとしてトップを独走しています。

今や、あの『GAFAM』の一角を崩すかもしれないと噂されるほどの巨大企業として、世界のエンタテイメント業界に君臨しているのはご存知の通りです。

そんなNetflixですが、もともとはDVD宅配サービスを営む小さなスタートアップ企業でした。

Netflixの成功をひもとくと、そこには「自由と責任」を謳う企業文化と、4つのDXによって大きな革命を起こしてきた歴史があります。

【DX企業解剖】の第1回目は、そんなエンタテイメントの世界に革新を起こし続ける、Nelflixに焦点を当てて行きましょう。

映像エンタテイメントを変えた4つの革命

映像エンタテイメントを変えた4つの革命

Netflixに限らず、現代に生きる我々は、インターネットを介して様々な映像エンタテイメント作品を、好きな時に好きな形で観ることができます。

しかし、当然の事ながらこれは昔から当たり前だったわけではなく、多くの企業や人々の努力の結晶が生んだ「革命」によってもたらされたものです。

特に、映像エンタテイメントを語る上では、これまでに4つの革命がありました。

1つ目は1890年代の映写機とフィルムカメラの発明。これにより、映画が生まれたのです。

2つ目は1960年代のテレビ放送開始。テレビの急激な普及により、映像コンテンツが人々の日常へと広がりました。

その後、1990年代に入ってからのインターネットの普及により、映像コンテンツがより容易に我々の元に届くようになったことが3つ目の革命と言われています。

そして、4つ目の革命として注目されているのが、映像エンタテイメントのオンデマンド化です。

データドリブンのアルゴリズムによって、我々は自分の好みに合ったコンテンツを見つけ出すことが簡単にできるようになり、更にはコンテンツのボーダレス化で世界中のエンタテイメントを気軽に視聴できるようになりました。

この4つ目の革命を主導したのは、他ならぬNetflixだと言っても過言ではありません。

現在、世界190カ国以上の国、20もの言語でサービスを提供するNetflixですが、その躍進の道は「バリアの撤去作業であった」と、コンテンツ最高責任者のテッド・サランドスは語っています。

彼の「決められたTVのスケジュールを取り払い、言語の壁を取り払い、ビジネスモデルの違いを取り払い、コンテンツを世界中で楽しめるようにした」という言葉が物語るように、Netflixは既存のビジネスモデルを否定し、変革を成し遂げた偉大なる革命企業なのです。

とはいえ、そんなNetflixも、最初から今のようなビジネスモデルを目指してスタートしたわけではありません。

先に述べたように、最初は一介のDVD宅配サービス業者でした。そこから、時代の変化を敏感に読み取り、その都度ビジネスモデルそのものをDXにより変革していくことで、今に繋げてきたのです。

1つ目のDX:インターネットを利用しユーザーと「つながる」

1つ目のDX:インターネットを利用しユーザーと『つながる』

1997年8月29日、現CEOのリード・ヘイスティングスと、当時ソフトウェア会社の役員だったマーク・ランドルフという2人の創業者によって、カリフォルニア州スコッツバレーに設立されたのが、「オンラインビデオレンタル」をコンセプトに掲げたNetflixです。

Netflixの創業当時、アメリカの動画エンタテイメントの中でも、TVなどのリアルタイム視聴ではない「ビデオ業界」は、Blockbuster(ブロックバスター)を筆頭とする店舗型のレンタルビデオ店が隆盛を誇っていました。

そんな時代の流れに一石を投じたのがNetflixです。

それまでは、ユーザーが街中のレンタルビデオ店(リアル店舗)に訪れ、好みのビデオテープを選んで借りていくというスタイルでした。

このスタイルは当然ながら、わざわざ店まで出かける手間がどうしても発生してしまいます。また、その手間をかけたにもかかわらず目当てのタイトルが無い場合やレジ待ち等、レンタルビデオ店への来店が顧客にストレスになることもありました。

このような「場」や「時間」に左右されるビジネスモデルに疑問を抱いたヘイスティングスとランドルフは、全く新しいスタイルのレンタルビデオ店のアイデアを思いつきました。

それが、オンラインビデオレンタルというビジネスモデルです。

ユーザーはインターネットを介して好きなタイトルを注文するだけで、自宅にいながら宅配便でビデオテープを受け取れるというビジネスモデルは、それまでの店舗型ビデオ店と比べて画期的なサービスでした。

これによりNetflixは、従来のレンタルビデオ業界を「店」という物理的な場所から解き放ったのです。来店の手間をなくしただけでなく、オンライン注文という仕組みにより、リアル店舗では取り扱えないようなニッチな商品を揃えることも可能になる等、コンテンツのロングテール化にも成功したのです。

Netflixが生み出した新たなビジネススタイルは、それまで店舗に赴かなければならないというユーザーの「手間」を省き、「わざわざ行ったのに欲しい物がなかった」「最新作を借りるのにレジ待ちで飽き飽きした」などという、ユーザーの「ストレス」までをも解消しました。

その上で、自宅に注文のビデオテープを届けるだけでは接点が作りにくいユーザーとの「つながり」をインターネットによって強化し、今後のより積極的なユーザーへのビジネスアプローチの下地を作ったのです。

2つ目のDX:サブスクシステムの導入でビジネスモデルを『深める』

2つ目のDX:サブスクシステムの導入でビジネスモデルを『深める』

Netflixの革命はこれだけでは終わりません。当時の業界トップであったBlockbusterのような店舗型レンタルビデオ店においても、店頭に訪れるユーザーに対して会員登録(会員証の発行)を行い、顧客情報を把握していました。

しかし、それはあくまでもビデオの貸出に必要な情報を収集・管理するだけの仕組みに留まっていました。

一方、Netflixはインターネットで会員を募ることで、より広範囲かつ膨大なデータを集める事に成功しました。

その集めた膨大なデータを積極的に活用して、Netflixは新たなビジネスモデルを生み出したのです。

それが、1999年開始した、月額15ドルでDVDを本数制限無しでレンタルできる、定額制のレンタルサービス「マーキー・プログラム」です。

延滞料金、送料、手数料が全て無料というサブスクリプションサービスで、当時はまさに革命的なアイディアとして業界を震撼させました。

このアイディアがいかに革命的であったのかということは、Netflixが「マーキー・プログラム」の開始以降、2012年までDVDレンタル業界1位の座を守り抜いたことが証明しています。

「マーキー・プログラム」は、現代のビッグデータ・アナリティクスでは当たり前のように行われている、ユーザーの趣向に合わせておすすめのタイトルを紹介するというシステムを時代に先駆けて導入していました。

更には、2000年には「CineMatch(シネマッチ)」という、各会員が視聴した作品を5段階評価したデータを基に、ユーザーにおすすめの作品を提示する「レコメンド機能(レコメンドエンジン)」を導入する等、現在のVODやECサイトでは当たり前のように行われている数々の機能を実装し、常にユーザーの利便性を追求してきました。

店舗を持たないNetflixのビジネスモデルは、店舗型のレンタルビデオ店が抱える多くの課題を解決しました。

店頭での陳列方法によって一部のコンテンツに利用が偏ったり、陳列できない作品が不良在庫化してしまったりといった「物理的な枷」を飛び越えたシステムを構築し、他のDVDレンタル店舗では真似のできないDX化を深めていったのです。

創業当時からデータドリブンなテクノロジーカンパニーであったNetflixは、「マーキー・プログラム」というサブスクリプションサービスを確立することにより、新たな領域へと進んで行きます。

>>次ページ/3つ目4つ目のDXと、Netflixが狙う5つ目のDXとは

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