FacebookがMetaに社名変更|メタバース事業に賭けるDX戦略

FacebookがMetaに社名変更|メタバース事業に賭けるDX戦略

時代はWeb2.0からWeb3.0へ!Meta成功の2つのカギ 

時代はWeb2.0からWeb3.0へ!Meta成功の2つのカギ 

Metaがメタバース事業で成功するためには、次の2つがカギであると考えられます。

  1. 新たな時代に合わせたビジネスモデルの確立
  2. メタバース市場の成熟

新たな時代に合わせたビジネスモデルの確立

新たな時代に合わせたビジネスモデルの確立

メタバースの世界においては、従来のインターネットサービスであったWeb2.0とは異なり、特定の企業が提供するOSやデバイスを介さずに、個人が自由に利用できるWeb3.0を基礎として自由な世界が訪れると考えられています。

ザッカーバーグは、既に「これからは、Facebookファーストではなく、メタバースファーストを目指す。」と宣言しています。

つまり、これまでは自社の利益を最優先する「Facebookファースト」であった企業の姿勢を、今後はまず何よりも「メタバース」という新たな市場をリードしていくことを優先するという決意を表明したのです。

このように、Metaは開かれたインターネットを作り上げた上で、その時代に即したビジネスモデルの確立を目指しています。

ザッカーバーグの宣言通り、メタバース市場の拡大がMetaの企業利益だけではなく、社会全体に裨益(ひえき)するという認識を一般に浸透させ、インターネットに新たな時代を切り開くことができるのか。

これがMetaのメタバース事業の成否を分けるカギの1つなのです。

メタバース市場の成熟

メタバース市場の成熟

Web3.0の世界で新たなビジネスモデル確立を目指すMeta。

しかし、現状メタバースは市場として成熟しているとはお世辞にも言えません。

その証拠に、Metaのメタバース事業である「Reality labs」は、2021年において101億9,000万ドル(約1.2兆円)の純損失を計上しています。

それでも、同社は2022年度もメタバース事業に対して積極的な投資を続けているだけでなく、「10年間は赤字を覚悟している」との発言もしており、先行きが不透明な未来を信じてこれからも取組む姿勢を見せています。

Metaが成功するためには、メタバースという新たな産業が成熟するまで先行者として柔軟に対応し続けることが不可欠です。

プラットフォーマーとしての地位を確立するまで、耐えながらチャレンジし続けることが求められています。

積極的な投資によって、メタバース市場が成熟するまでの時間をどれだけ短縮することができるのかが、Metaの今後を左右するもう1つのカギになっています。

Metaが創造する未来と社会的意義

ザッカーバーグは、Metaの新たな役割と責任について、以下のキーワードを掲げて説明しています。

  • メタバースは「究極のソーシャルテクノロジー」
  • プライバシーと安全性
  • 数百万人のクリエイターや開発者の雇用

メタバースは「究極のソーシャルテクノロジー」

メタバースは「究極のソーシャルテクノロジー」

この言葉には、Facebookが掲げていたミッション「人々にコミュニティ構築の力を提供し、世界のつながりを密にする」が引き継がれており、Facebookでは実現できなかった究極のソーシャルテクノロジーをメタバース事業で創造しようとしています。

Facebookのサービスが始まった当初、コミュニケーションの方法はデスクトップパソコンで操作するウェブサイト上のテキストのみでした。

その後のテクノロジーの進化により、モバイルと通信環境が高性能となり、写真やビデオでのコミュニケーションが可能になりました。

これにより、人々は場所の制約を超えて多様なコミュニケーションを取る術(すべ)を得たのです。

メタバースはこれよりもさらに進化した世界を実現することを目指しています。

物理的に離れていても、VR(Virtual Reality:人工現実感)やAR(Augmented Reality:拡張現実)のテクノロジーにより、相手がすぐ横にいるかのように感じることができれば、人は地理的な距離や境界から解き放たれ、全く新しい生活を送れるようになるかもしれません。

「メタバースは一企業によって作られるものではない」とザッカーバーグも語るように、従来型インターネット(Web2.0)環境のように、一部の企業が提供するプラットフォーム上でサービスを提供する方法ではないため、企業に限らず個人のクリエイターや開発者も含めて、様々なアクターがメタバースの世界を作り上げていくことになります。

開発者側にとっても、これまでのような制約がなく、公平でシームレスな世界を構築し、その技術を通じて世界のつながりをもっと密にしていくことをMetaは自社の役割として認識しています。

プライバシーと安全性

プライバシーと安全性

企業名の変更理由に関する説明でも触れた通り、Metaは、何よりプラットフォーマーとしての信頼性の回復を模索しています。

Facebook社時代に、個人情報の流出などを経験したMetaが、メタバースという新たな市場を選んだ事は、「信頼性の回復」というプラットフォーマーとしての重要な目標と無縁ではありません。

メタバースではブロックチェーン技術により、1つの企業に情報が集約されず、データ改ざん、漏洩や消去が不可能な世界として、ユーザーの情報は安全に守られます。

これに加えて、Metaはブロックチェーンだけではなく、新たな産業におけるガバナンスの整備も必要であると考えています。

誰もがプライバシーを守られながら、自由かつ公平な取引を行える仕組みであるメタバースは、信頼性の回復を目指すMetaが求める理想的な世界だと言えるでしょう。

個人情報の流出を経験したMetaだからこそ、プライバシーが守られ、安全性が担保されたインターネット世界を作り上げる責任を果たそうとしていると考えられます。 

数百万人のクリエイターや開発者の雇用

数百万人のクリエイターや開発者の雇用

Metaはメタバースの経済圏や基盤構築を拡大するために、より多くの人が利用できるように積極的な支援を計画しています。

具体的には、メタバースに関するコンテンツ、アプリケーションなどを開発する際に必要なデバイスを原価または補助付きで販売することを予定しています。

ザッカーバーグは、メタバースの経済圏について次のように説明しています。

「今後10年以内に、メタバースは10億人の人口に達し、何千億ドルものデジタル商取引が行われ、何百万人ものクリエイターや開発者の雇用を支えるようになることが、私たちの願いです。」

引用:Metaホームページ「Founder’s Letter, 2021」より

ザッカーバーグは、社外の優秀な人材をメタバース経済圏に引き込むことこそが、自社の事業を成功に導く大きなカギになることを十分に理解しているだけでなく、世界中のクリエイターと開発者の雇用を支える市場を作り上げることがMetaの責任だと認識しているのです。

まとめ

Facebook社がMeta Platformsに社名変更した背景と狙いについて解説致しました。

Metaはデジタル技術を活用して、将来を見据えた顧客や社会のニーズに対応してビジネスモデルを変革するだけでなく、これまでの企業文化・風土を変革して、これからの時代においても競争上の優位性を確立することを目指しています。

自社の課題と時代の変化を捉えた世界を代表する企業のDX推進策は、中小企業のDX担当者にとってはイメージしづらい、大きな施策に見えるかもしれません。

しかし、多くの企業にとって役立つ情報は、その中にも隠れているはずです。

来たるべきWeb3.0時代に向けて、メタバースなどの先進テクノロジーを先取りする柔軟な企業姿勢には、多くの企業にとっても学ぶべき部分があるのではないでしょうか。

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この記事の執筆者

株式会社MU 代表取締役社長 / フロントエンドエンジニア

山田 元樹

社名である「MU」の由来は、「Minority(少数)」+「United(団結)」という意味。企業のDX推進・支援をエンジニア + 経営視点で行う。 最近の趣味は音楽観賞と、ビジネスモデルの研究。 2021年1月より経営診断軍師システムをローンチ

株式会社MU 代表取締役社長 / フロントエンドエンジニア

山田 元樹

社名である「MU」の由来は、「Minority(少数)」+「United(団結)」という意味。企業のDX推進・支援をエンジニア + 経営視点で行う。 最近の趣味は音楽観賞と、ビジネスモデルの研究。 2021年1月より経営診断軍師システムをローンチ

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