【DXは売上拡大の鍵】2つの要因と経営者に必要な2つの考え方

売上が伸び悩んでいる企業の経営者は、DX(デジタルトランスフォーメーション)という言葉や概念を知っていても、イマイチその特性を活かせていないケースが存在します。

DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進はハードルが高く、既存の業務が逼迫されると考える保守的な社内スタッフがいると、さらに困難に思えるものです。

しかしDX(デジタルトランスフォーメーション)こそ、今の時代において売上拡大の鍵を握っている、といっても過言ではありません。

DX(デジタルトランスフォーメーション)に進んで取り組んでいる大企業だけでなく、中小企業においてもDXの活用は避けられない課題です。

今回は企業の経営者に向けて、売上拡大の観点から、DX(デジタルトランスフォーメーション)の重要性について解説します。

DXが売上の鍵を握る2つの要因

DXが売上の鍵を握る2つの要因

企業が売上拡大を狙うためには、製品の開発や改良、価格の変更、新たな顧客の獲得など、さまざまな手法があげられます。

この中でDX(デジタルトランスフォーメーション)を第一に進めるというのは、奇想天外な発想だと思われるかもしれません。

しかし、これらすべてを効率よく、かつ正確に進められるのがDX(デジタルトランスフォーメーション)です。

DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、簡単にいえば情報技術やデジタルツールを使って、自社の新しい価値を創出することを指します。

新しい価値の中には、当然売上の拡大も含まれているため、現代の社会では、国内外の多くの企業がこぞってDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進に乗り出しているのです。

では、なぜ今DX(デジタルトランスフォーメーション)が売上創出の鍵になるといわれているのか、その背景には主に2つの要因があります。

  • 世界の名だたる企業は揃ってDXを活用している
  • 情報技術活用の需要は今後も増加する

それぞれについて詳しく解説します。

世界の名だたる企業は揃ってDXを活用している

世界の名だたる企業は揃ってDXを活用している

日本は世界の中でも随一の先進国ですが、デジタルという観点からみると、他国にはるかに遅れを取った「デジタル後進国」といわれています。

経産省も、DXレポートの中で「DXを取り入れない限り、2025年には国内企業のレガシーシステムが崩壊し、日本は世界のデジタル競争に負ける」と危機的状況に瀕していることを指摘しています。

他国を見てみても、時価総額トップの企業はアメリカのGAFAや、中国のアリババなどがランクインしており、日本でトップのトヨタ自動車でさえ、世界のトップ20にすら顔を出していません(2020年12月末時点)

これらの企業はITや情報技術を駆使し、DX(デジタルトランスフォーメーション)をうまく取り入れた企業であり、日本の企業も同様の道を辿らなければ、売上を伸ばしていくことは困難であるとわかります。

これは大企業に限った話でなく、中小企業も同様に、レガシーシステムの刷新やデジタル技術の活用をしない限りは、競争に生き残れないということです。

情報技術活用の需要は今後も増加する

情報技術活用の需要は今後も増加する

さらに私たちの周りを見渡してみると、情報技術を活用することの必要性は、今後も増していくと予想できます。

たとえばアフターコロナの世の中では、他人との接触を減らすために

  • 外食をしない代わりに宅配してもらえるUber Eats
  • Zoomを使ったオンライン会議
  • 自粛時間を充実させるサブスクリプション型動画配信のNexflix

などといったサービスが、あたりまえに活用されるようになりました。

アメリカのAmazonがコロナ禍で莫大な売上を伸ばしたのは、いち早くDX(デジタルトランスフォーメーション)に取り組み、オンラインのシステム基盤を作っていたためです。

これまでもそういった仕組みはありましたが、コロナ禍で人々の生活スタイルは大きく変わり、今後、オンラインツールを活用した日常は、あたりまえのものになるはずです。

そんな世の中で売上を伸ばしていくためには、ITや情報技術を活用して、顧客のニーズを満たしていくことが、企業を成長させるための定石といえます。

DXで売上を拡大するために経営者に必要な2つの考え方

DXで売上を拡大するために経営者に必要な2つの考え方
  • DXを使って売り上げを伸ばすためには、ただデジタル化に取り組めばいいわけではない
  • DXは、時間をかけて取り組むべき課題のため、短期的な戦略では成り立たない

このような2つの考え方が、DX(デジタルトランスフォーメーション)を失敗に終わらせず、確実に売上を伸ばすために経営者がおさえるべきポイントです。

IT化のその先を見る

IT化のその先を見る

日本にもDX(デジタルトランスフォーメーション)に取り組み始めている企業は数多くありますが、一部は道半ばで挫折してしまうのも事実です。

では、なぜそうなってしまうのか。

DX(デジタルトランスフォーメーション)を使って売り上げを伸ばしている海外の企業にあって、失敗する国内企業にないものは「IT化のその先を見ているかどうか」です。

国内には、海外のIT企業を目標として、変革を起こそうと躍起になるあまり、IT化自体が目的になってしまう企業が多いのです。

目指すべきところは、DX(デジタルトランスフォーメーション)を使って売り上げを伸ばすこと。

たとえばとある全国展開をするファッション系小売店では、それまで商品の在庫があるかどうか確認するために、毎回パソコンを使って調べる必要があり、顧客対応に時間を要していたといいます。

そこで、スタッフ全員がタブレット端末を所持し、自店舗のみならず近隣の系列店舗の在庫確認が、即座に行えるシステムを構築しました。

これにより、スムーズな対応を実現することで、顧客の満足度が上がり、売り上げ拡大に成功したのです。

この事例では、ただタブレットを導入しただけでは、売上の拡大には繋がらなかったかもしれません。

  • どのようにIT技術を活用して課題を解決するのか
  • ニーズを満たしたうえで、どう売上を伸ばしていくか

これらをあらかじめ決めることが、DX(デジタルトランスフォーメーション)が売上に繋がる鍵といえます。

長期的に戦略を練る

長期的に戦略を練る

これまで、売上拡大のためのDX(デジタルトランスフォーメーション)の必要性を述べてきましたが、DXは取り組めばたちどころに結果が出るわけではなく、長期的な戦略を練る必要があります。

なぜならDX(デジタルトランスフォーメーション)は、すべての部門にその必要性を周知して、各部門が連携を取り、全社的に取り組まなければ実現できるものではないからです。

つまり、経営理念と同じようなレベルで、全社的にDX(デジタルトランスフォーメーション)を落とし込めない限りは、表面的なIT化に留まってしまい、売上の拡大まで行きつくことはできません

さらにDX(デジタルトランスフォーメーション)戦略には、システムの運用、改修の他に、新しいツールや電子端末を導入するIT投資を惜しまない姿勢も不可欠です。

DX(デジタルトランスフォーメーション)を成功させている企業は、どこも莫大な金額を投資してAIやIoT機器に投資を行っています。

目先の利益にとらわれず、全社をあげて長い目線で取り組む施策として、各部門に落とし込むことが、DX(デジタルトランスフォーメーション)を活用し、売上拡大に繋げるための必要な考え方です。

ただ、長期的に戦略を練るだけで、短期の成果がまったく出ないのは本末転倒のため、取るべき対策を1つずつ確実にこなしていってください。

まとめ

企業の売上を拡大する手段という観点から、DX(デジタルトランスフォーメーション)について解説してまいりました。

ニューノーマルで新しい生活様式が始まり、デジタル化が遅れている日本では、今後ますますDX(デジタルトランスフォーメーション)の必要性が増していきます。

そんな中でどのように顧客のニーズを満たし、世の中に貢献する戦略を練ることが、自社を成長させられるかどうかの分かれ道です。

あくまでもIT化は一つの通過点であり、売上を伸ばすためには、顧客視点ありきということを忘れてはいけません。

これらの課題は大企業はもちろん、デジタル化に一歩遅れを取っている中小企業こそ、特に取り組まなければいけない施策でもあります。

DX(デジタルトランスフォーメーション)を上手く活用し、自社だからこそ生み出せる価値を見つけて、売上の創出を実現してください。

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この記事の執筆者

株式会社MU 代表取締役社長

山田 元樹

社名である「MU」の由来は、「Minority(少数)」+「United(団結)」という意味。企業のDX推進・支援をエンジニア + 経営視点で行う。 最近の趣味は音楽観賞と、ビジネスモデルの研究。 2021年1月より経営診断軍師システムをローンチ

株式会社MU 代表取締役社長

山田 元樹

社名である「MU」の由来は、「Minority(少数)」+「United(団結)」という意味。企業のDX推進・支援をエンジニア + 経営視点で行う。 最近の趣味は音楽観賞と、ビジネスモデルの研究。 2021年1月より経営診断軍師システムをローンチ

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