「最適なパートナー」がDXを加速!IT特化型マッチングサービス「発注ナビ」が解決する日本企業のDXの壁

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高精度なマッチングを実現する「目利き」のポイント

全国で7,000社以上もの企業をデータベースに持つ発注ナビでは、紹介するベンダーの「目利き」、あるいは紹介の際の選定基準はどのようなところに置いているのでしょうか。

山下氏

発注ナビ山下氏近影2

「ベンダー選定の基本は、発注企業が持つ『目的と課題』に対して、ベンダーの『実現力と相性』がどれだけ優れているかを重視するスキルマッチングです。金額や地理的条件は、スキルや相性のマッチングが成立した後に検討する要素として位置付けています。

具体的には、データに基づき、過去の開発実績、対応可能な業界、体制などを基準に、発注企業の課題解決に繋がる企業を絞り込みます。さらに、発注企業の文化や担当者の性格を考慮した定性的なマッチングも行います。

例えば、企業文化が堅めの企業にはベンチャー系のポップな会社は合わないだろう。あるいは担当者が細かい方なので抽象的な提案をする会社は合わないだろう、といった感性的な判断ですね。ベンダー各社への取材に加え、営業チームが持つ「担当者に関する情報」も確認することで、紹介の精度を高めています。

これらの情報により、発注ナビは、単なる技術的な適合だけでなく、プロジェクトを円滑に進めるための『人』と『人』の相性までを見越した高精度なマッチングの実現を目指しています。」

IT業界の構造的な課題とDX推進への貢献

IT業界の構造的な課題の一つに「多重下請け構造」があるとされています。発注ナビの存在は、問題に対しての一つの解決策になるとお考えですか?

山下氏

「この構造下では、発注企業は本来よりも高い費用を支払っている可能性があります。また実際に作業を行うベンダーなどの企業は、正当な評価や報酬を得にくいという問題があります。発注ナビは、エンドユーザー(発注企業)と受注企業が直に契約できる機会を提供することで、この構造の是正に貢献できると考えています。

これにより、発注企業にはコストメリットが、技術力のある受注企業には正当な評価と日の目を見る機会がもたらされます。その結果、発注ナビの存在は『IT業界の健全化』に貢献し、社会的意義も高いと判断されていると自負しています。」

最近では、DX推進におけるツール選定の際に、システムの内製化ではなく、SaaS(Software as a Service)の利用も一つの選択肢となっていますが、この点はどうお考えですか?

山下氏

「世の中に出ているSaaSやパッケージが自社の要望にバチッとはまれば、それを導入することは合理的な判断です。しかし、多くの場合、企業は自身の業務フローをSaaSに合わせていく必要が生じます。

SaaS利用の柔軟性の低さは、スクラッチ開発の『価格は高いがカスタマイズ性が高い』という特性とトレードオフの関係にあります。DXという広義の観点から見れば、SaaSの利用もスクラッチ開発も、どちらか一方が良いというわけではなく、自社の状況と目的に応じた適切な選択こそが求められるのです。」

DX成功に不可欠な「パートナー選定力」と発注ナビの展望

自社の状況と目的に応じた適切な選択が求められる中で、特に外部パートナーを選定する際に、DXを成功に導く「パートナー選定力」の核となるポイントはどこにあるとお考えでしょう。

山下氏

発注ナビ山下氏近影3
発注ナビ山下氏近影3

「特にスクラッチ開発においてベンダーを選定する際、最終的な決め手になるのは担当者同士の相性だと考えています。金額や要件が同じであれば、プロジェクトを乗り切る『人』と『人』の相性が重要となるというわけですね。

プロジェクトは、完遂まで数ヶ月から数年に及ぶことも少なくありません。そのため、お互いに言いたいことが言える関係を築けるか、人となりや文化の相性が重要です。発注企業側が『要件を決めたら、あとは丸投げで理想のものが完成する』という認識を持っている限り、プロジェクトは成功しません。お互いが同等の対等な関係でコミュニケーションを取りながらやっていくことが、DXを成功へ導くのだと考えられます。」

発注ナビが、単なるマッチングサイトではなく、DX推進を支援するサービスとして機能し、多くの企業に評価されているのはなぜなのでしょうか。

山下氏

「発注ナビの顧客担当部署は、ベンダー側のカスタマーサクセスチームと密に連携し、チャットなどを通じて案件の状況を随時共有しています。このチャットは、一日に何往復もするぐらい頻繁です。

このようなシームレスな連携により、発注企業側が抱える懸念事項があれば、ベンダー側の状況を確認し、プロジェクトが円滑に進むようサポートする仕組みを構築しており、こうしたフォロー体制が、発注ナビを単なる紹介サービスではなく、DX推進を『二人三脚』で進めるためのインフラとして機能していると考えています。」

最後に、山下さんが思う、今後のIT業界で果たす発注ナビとしての展望ついてお聞かせください。

山下氏

「私としては、発注ナビを利用してプロジェクトを開始した企業に対して、『100%の成功』を収めてほしいという強い思いを持っています。その実現のために、発注ナビが担う役割は、発注企業の満足度を第一に考え、どのような案件にも対応できるベンダーの拡充を継続していくことです。

DX推進を担うビジネスパーソンに向け、『漠然としたものでも構わないので、まずは相談してほしい』というメッセージを送っています。今、何に困っていて、何をしたいのかという、課題とゴールの設定さえできていれば、発注ナビのコンシェルジュがそれを明確化し、最適な道筋を示すための入り口となるはずです。DX推進の一環としてシステム開発を考えている企業は、まずは一度ご相談いただきたいですね。」

取材を終えて

発注ナビ山下氏近影4

IT特化型マッチングサービス「発注ナビ」は、発注企業が抱える「最適なパートナー探しの困難さ」と「要件の整理の難しさ」というDX推進の二大課題に対して、実用的なソリューションを提供する、DX推進の重要ポイントを押さえた企業だと感じました。

特に、専門コンシェルジュによる手厚いヒアリングは、IT知識の有無にかかわらず、企業の真の課題とゴールを明確化し、全国7,000社以上のデータベースに基づいた高精度なマッチングを実現してくれるでしょう。これは、私ども株式会社MUが考える「DX推進パートナーとして、顧客企業と二人三脚で歩む」という方針とも合致しています。

発注ナビの取り組みは、多重下請け構造の是正にも寄与し、IT業界全体の健全化という社会的意義も担うものです。特に、山下氏の語られた「DX推進を成功させるためには、技術選定以前に、『人』と『人』の相性まで考慮した『パートナー選定力』が不可欠です」という言葉が印象的でした。

発注ナビのサービスは、特に「何から手をつけていいか分からない」という企業にとって、DXの第一歩を踏み出すための最適な選択肢となるのではないでしょうか。

(DXportal®編集長:町田英伸)

発注ナビ株式会社

会社名:発注ナビ株式会社

所在地:東京都千代田区紀尾井町3-12 紀尾井町ビル

代表取締役社長:浅井 英行

事業概要:システム会社比較・検討サイト「発注ナビ」の運営

ホームページ:https://hnavi.co.jp/

町田 英伸

執筆者

DXportal編集長

町田 英伸

自営での店舗運営を含め26年間の飲食業界にてマネージャー職を歴任後、Webライターとして独立。現在はIT系を中心に各種メディアで執筆の傍ら、飲食店のDX導入に関してのアドバイザーとしても活動中。『DXportal®』では、すべての記事の企画、及び執筆管理を担当。特に店舗型ビジネスのデジタル変革に関しての取り組みを得意とする。「50s.YOKOHAMA」所属。