「DXシステム開発 Expo 2026」ほか|AI内製開発とデータ基盤が変えるものづくりDXの現在地【イベント・レポート⑤】

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現場で使えるDXを支える、AI駆動開発と業務全体の自動化

今回の「DXシステム開発 Expo 2026」「ものづくりDX Expo 2026」「AI Innovation Tokyo 2026」には、(株)SHIFT、(株)電通総研、(株)日立システムズパワーサービスなど約60もの企業や団体が出展しました。DX portal®では、その中から特徴的なソリューションを展示した3社を紹介します。

生成AIを取り入れたシステム開発の内製化支援サービスを提供

マーケティング・インサイドセールスの大内裕介氏
大内裕介氏:左

日本発のデジタルイノベーションファームNCDC株式会社のブースでは、生成AIを取り入れたシステム開発の内製化支援サービスを中心に最新のソリューションが紹介されました。同社は新規サービスの企画からデザイン、開発までを一元的に担う「ワンチーム体制」で企業のDXを支援しています。

マーケティング・インサイドセールスの大内裕介氏は「当社自身が要件定義からテストまでの全工程で生成AIを活用し、開発の効率化と標準化を実践している」と説明。この「AI駆動開発」のノウハウを基に、現場での実践的OJTを通じて技術を移管し、顧客が自力で改善を続ける「自走文化」の定着まで伴走できる点を強みとして挙げました。

昨今は大手企業の事業部からの相談も増えており、その背景には、「全社調整を待たず、現場で実現したいことを形にしたいという課題意識がある」と大内氏は語ります。同社のweb記事に触発され問い合わせてくるケースも少なくなく、現場の具体的な課題感に寄り添った情報発信が、事業部主導のDXを迅速に推進するきっかけとなっているようです。

基幹システムに取り込めるデータ形式への変換までを自動化

蒼株式会社営業部山西祥太氏
山西祥太氏

「日本経済を成長させる装置を作る」をミッションに掲げる蒼株式会社のブースでは、AIエージェント搭載の次世代ソリューション「AOI OCR」を中心とした展示が行われました。同サービスは単なる文字認識にとどまらず、マスタ照合や基幹システムへそのまま取り込めるデータ形式への変換までを一気通貫で自動化する点に大きな強みを持っています。

取材に応じた営業部の山西祥太氏は、一般的なOCRとの違いについて「多くのイメージは書類の文字をデータ化して終わりですが、当社は仮に100%読み取れたとしても残ってしまう手作業の部分まで、すべて自動で処理できるという点をご提案させていただいております」と語り、業務フロー全体を自動化する独自のアプローチをアピールしました。

自社開発の共通基盤や「Kaggle Grandmaster(世界的なデータ分析コンペで最高位の称号)」を複数名擁する 世界トップレベルのAI技術力を背景に、会場では手作業の削減を目指す来場者から「それなら話を聞いてみようか」と好意的な反応が寄せられ、高い注目を集めていました。

現場で実際に役立つツールの構築や内製化を支援

株式会社トッカシステムズ代表取締役谷樹氏
谷樹氏

2008年設立の株式会社トッカシステムズのブースでは、AI駆動化伴走支援サービスやAI駆動開発などを中心とした注目のソリューションが紹介されました。同社は受託開発で培った高い実装力を強みに、戦略提案にとどまらず現場で実際に役立つツールの構築や内製化までを一貫して支援しています。

ブース取材において、代表取締役の谷樹氏は「AI駆動化の伴走支援サービスは、弊社がこれまで実際に事業やプロジェクトを変革してきた知見に基づいて、ユーザー企業様ご自身でAIを使いこなせるようにしていくものです」と語り、研修やナレッジ提供から運用体制の構築までワンストップで支援する強みを強調しました。

ブースにはAI活用やDX、内製化を真剣に検討する来場者が多く集まりました。谷氏も「会場内で行ったセミナーでも定員60席に対し1.5倍、立ち見の方も多数おられました。皆様熱心にメモを取られていたので真剣度の高さを感じています」と手応えを明かしており、同社の伴走型支援への関心の高さが伺える出展となりました。

まとめ:AIを実験から実務へ進める、データ基盤と現場の力

今回の取材で改めて感じたのは、AI活用の成否を分けるのはAIの性能だけではないという点です。製造業の講演では、データの品質や意味、関係性、承認履歴まで整えて初めて、AIが実務で使えるものになると示されました。展示ブースでも、AI駆動開発やOCR、内製化支援など、現場の具体的な課題に踏み込んだ提案が目立ちました。

いずれにも共通するのは、技術の導入を目的にせず、現場が自力で使い続けられる状態をつくろうとする姿勢です。AIで作る力が現場に広がるほど、データをどう管理し、成果をどう組織全体へ広げるかが問われます。

貴社では、現場の取り組みを支えるデータ基盤は整っているでしょうか。

DXportal®編集部

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