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IoT4つの活用法と導入事例
4大要素を用いて実際にビジネスの現場にIoTを導入することは、DX推進を大きく加速させる原動力です。
その具体的な活用法は主に次の4つに分けて考えることができます。
- 操作する
- 状態を知る
- 動きを検知する
- モノ同士で通信する
それぞれに対する企業の導入事例をご紹介します。
操作する
制御室から工場にあるロボットを操作するなど、遠方にある状態でもモノの操作が可能になることを指します。
例えば家電でお馴染みのシャープ株式会社では、AI(Artificial Intelligence:人工知能)とIoTを組み合わせて、電子レンジや洗濯機、エアコンといった家電を、シャープのスマートフォン向けアプリに機器登録することで、外出先から家電のスイッチを入れたり、稼働状況確認、予約、変更などを行なうことが可能です。
建設現場などで利用される「遠隔臨場システム」なども、この「操作するIoT」の最たる例といえるでしょう。
状態を知る
モノの中に埋め込まれたセンサーの働きによって、モノを取り巻く環境を知ることを指します。
株式会社ウフルでは、社員や備品の位置情報把握のために社員証と備品にビーコンを取り付けたり、会議室の空き状況把握のために会議室に取り付けた照度センサーを用いてデジタルサイネージを活用するなどして、オフィスの「見える化」を実施しました。
このように「状態を知る」取り組みにより、会社の業務運営の効率化に繋げています。
動きを検知する
モノの状態や動作を検知することで、人の動きや状況の変化を検知することを指します。
サンヨーホームズ株式会社が開発したマンションでは、IoT技術を駆使し入居者である高齢者世帯の見守りが可能です。
ここで採用されたシステムは、高齢者が利用する家電から稼働状況や使用頻度を確認し、異常を検知すればすぐに遠隔にある管理室に情報伝達されるというもの。
このようなサービスは、高齢者の家族が常に側にいなくても迅速な状況把握が可能という効率性と同時に、ユーザーの安心感も生み出しています。
モノ同士で通信する
端末などモノ同士で通信、データの送受信を行うことにより、機器が自動的に判断し作動することを指します。
MAMORIO株式会社が開発する「紛失防止タグ」では、タグと、タグを登録したスマホアプリ同士がデータの送受信を行うことにより、タグを付けたモノの位置情報を把握したり、タグを付けたモノが持ち主の元から離れた場合にスマホに「忘れ物通知」を行うといったことが可能です。
このようなモノ同士の通信は、人が気付かないことを教えてくれたりといった、人のサポート役を担っています。
まとめ
今回はDXに欠かせないIoTの基礎概念や導入事例をご紹介しました。
IoTを進めるには、まずは現在の運用上の課題を洗い出し、その課題に対するゴール設定を行なうことが必要です。
ゴール設定ができれば、その課題解決のために必要なIoT施策が見えてきます。
業務のIoT化が進めば、会社や事業を変革させるDX推進はますます加速するでしょう。
ぜひ本記事の内容を参考に、業務内容に沿ったIoT化をご検討ください。