IT企業出身リーダーが挑む「お役所DX」に学ぶ中小企業変革の3つのヒント

公開日 : 

IT人材は「雇用」しなくても活用できる

IT人材は「雇用」しなくても活用できる

「そうは言っても、ウチにはITに詳しい人材がいない」

これは、多くの中小企業が抱える切実な悩みです。専門人材の採用はコストもかかり、簡単ではありません。しかし、必ずしも正社員として雇用する必要はありません。

例えば、神奈川県とNTT東日本が実施している「ダブルワーク」という取り組みが参考になります。この取り組みでは、NTT東日本の社員が週1日程度、約6ヶ月間、県の業務に従事し、デジタルの専門家の目線で課題発見や業務改善に取り組むというものです。

これは、官民が連携して社会的なマンパワー不足に対応することを目指す、必要な時に、必要な期間だけ、専門家の知見を借りるという新しい人材活用の形となっています。

このような「ダブルワーク」や副業、業務委託といった形で外部の専門家と連携することで、中小企業でもコストを抑えながらDXを推進することが可能でしょう。外部人材は、技術的な支援だけでなく、先述したような組織の「当たり前」を見直すきっかけももたらしてくれるはずです。

まとめ:DXとは「人が変わり、組織が変わること」

世田谷区のような巨大な行政組織でさえ、DXという大きな変革に挑戦しています。その原動力は、最新技術そのものではなく、「組織を変えたい」という強い意志を持った「人」です。

中小企業のDX推進においても、最も重要なのは経営者のリーダーシップと、それに続く全社員の意識改革ではないでしょうか。

  • 「外部の視点」を取り入れ、自社の課題を客観的に見つめ直す
  • 経営層から一般社員までがそれぞれの役割を担う「全員参加」の推進体制を構築する
  • 人材が不足している場合は、正社員採用だけでなく「ダブルワーク」のような外部人材活用も視野に入れる

DXは、単なるツールの導入ではなく、働き方、組織文化そのものを変革する取り組みです。本記事で紹介したヒントを参考に、まずは自社の「人」と「組織」を見つめ直すことから、DXへの第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

山田 元樹

執筆者

株式会社MU 代表取締役社長

山田 元樹

社名である「MU」の由来は、「Minority(少数)」+「United(団結)」という意味。企業のDX推進・支援を過去のエンジニア経験を活かし、エンジニア + 経営視点で行う。DX推進の観点も含め上場企業をはじめ多数実績を持つ。